体験談

お遍路で徳島を歩いた、コースや宿など時系列でたどった記録。

こんにちは、管理人のユキオです。
歩き遍路で徳島を巡ったときの体験談です。

時系列で出発から、最後の札所薬王寺までの記録です。

お遍路のガイドブックにはなっていません。
実際に歩いた日数や出来事、感想などをたどってみました。

あなたの参考になるエピソードがあれば幸いです。

目次

 徳島へ到着するまで

深夜新宿バスタを出発、
早朝に徳島駅バスターミナルに到着しました。

はじめに夜行バスに乗って、気づいたことなどの感想です。
およそバスには10時間位乗っています。

わたしの感想ですが深夜バスでは、
よほど神経の図太い人でないと、熟睡は無理だと感じました。

 

ですから出発する日には、昼寝でもして睡眠をたっぷりと取る。
バスの中では寝られなくても大丈夫。
そんな心づもりでいたほうが安心です。

何しろバスを降りたら、すぐに札所に向かいます。
降りたその日から、札所を巡り歩き始めるわけです。

 

また、バスの中で体を休めるためには
最低でも、3列シートで過ごせることがおすすめです。

また耳栓があると良いと思います。
バスの中は結構うるさくて、雑音が気になる人は必需品です。
アイマスクをしていれば、多少眠れるかも知れませんね。

 

それでもイビキをかく音が、聞こえていました。
寝付きの良い人なら、
おそらく深夜バスでも熟睡できるのかも知れません。

これはちょっと神経質な、わたしの感想です。

徳島での歩き遍路の平均的なコースと日程

平均的としていますが、
このコースは、わたしの個人的な見解です。

お遍路には、特に決まったコースがあるわけではないようです。
それでも歩き遍路の場合、遍路地図を頼りに歩くことになります。

 

まず私が徳島で、お遍路についやした日数です。
全行程で、8泊しました。

民宿3泊・宿坊2泊・公共の宿1泊・ホテル2泊です。
ホテルには2泊連泊したのは、台風の通過で避難していたためです。

 

食事は基本的に、2食付きの宿に宿泊。
あとは、昼の食事だけを心配すればいいだけです。

よほど山中に入り込まない限り、コンビニや食堂はあります。
また中には、お接待で昼食を用意してくれるお遍路宿もあります。

 

わたしはいざというときのため
固形の携帯食、カロリーメイト的なものを用意していきました。
わたしの場合、これで昼食を済ますことが多かったと思います。

途中の自販機で飲み物を買い、
ちょっと休憩しながら、携帯食をかじって済ませていました。

 

食事については、お遍路さんそれぞれの考え方あると思います。
わたしの場合は、軽く済ませることが多かったですが
昼食も十分食べて歩くということも、体力保持からすれば大事な要素だと思います。

わたしはこのとき、少し肥満気味だったので携帯食でも十分でした。
ただし携帯食の補充は、コンビニで切らさないようにしていました。

歩き遍路で徳島をめぐる

徳島駅のバスターミナルに到着後は
目の前の徳島駅にて、洗面などを済ませます。

早朝の徳島駅から高徳線に乗り、
最初の札所のある、板東駅までは約30分260円でした。

そしていよいよ、お遍路の始まりです。

一日目 一番札所霊山寺から安楽寺

歩き遍路で最初のゴールとしては
安楽寺の宿坊にするか、次の十楽寺に宿泊することが多いようです。

このあたりは
まだ起伏も少なく、お遍路さんの足慣らしにちょうど良いようです。

二日目 安楽寺から藤井寺

まだお遍路を始めてすぐですから、歩きに慣れてはいません。
この日は、多少のアップダウンがあります。

しかし景色は変化に富んでいて、歩いていても本当に楽しいです。
吉野川にはよく映像にも出てくる
有名な沈下橋があり、お遍路に来たと実感させられました。

 

吉野川を渡った所で、わたしは地元の人に呼び止められました。
これから先の、
お遍路の歩き方や靴紐の結び方など、色々レクチャーしてくれました。

そして対岸の山並みを指差して、
「あの頂が結願の札所で、あそこから戻ってくるのだね」
と励まされました。

 

わたしは、本当にあそこにたどり着くことが出来るか?
かすかに見える頂に、このときは不安な気持ちでいっぱいでした。

このときに、なにかを貰ったわけではありません。
しかし、こういったアドバイスもやはりお接待なのですね。

そういえば前日も、お遍路さんに道を間違わないように
教えてくれた軽トラのおじさんもお接待でした。

 

そして藤井寺をめぐって、今日の宿旅館吉野へ到着しました。

三日目 遍路ころがし

はいよいよ、歩き遍路はじめての難所
遍路ころがしから焼山寺へ向かいます。

山の中ですから、途中自販機などもちろんありません。
焼山寺までは、飲食の補充は出来ません。

藤井寺の駐車場が、最後の補給地となります。
ここで飲水を調達しておかないと、悲惨な思いをしますので注意を。

 

一応、途中の柳水庵にも水場はありました。
しかしちょっと飲んでみても、大丈夫なのか不安でした。

不安でしたが、結局飲みました。
その後下痢をすることもなかったので、杞憂だったかも知れませんね。

 

遍路ころがしを、幾つも超えると焼山寺へ到着します。
まだ歩きはじめて、三日目で遍路ころがしはさすがにこたえました。

多くのお遍路さんは、
ここ焼山寺の宿坊よりも、まだ先にあるお遍路宿まで足を伸ばすようです。

 

わたしは体力に不安がありますので
予定通り、焼山寺の宿坊に宿泊しました。

四日目 焼山寺から大日寺へ

焼山寺から下る途中には、
ところどころ見晴らしのよい場所があリました。

お遍路休憩所で休んでいると
地元のおじいさんが、情報を色々教えてくれました。

地元のおじいさんにとっても
歩き遍路は日常のことのようで、気軽に話しかけてくれます。

 

山中の道から鮎喰川をたどり、徳島の街に向い下っていきます。
この日は薄曇りでしたが、
かなり蒸し暑く、500ccのペットボトルを何本も飲みました。

川沿いの国道は、かなりの交通量です。
お遍路さんにとって、国道を歩く時間も結構長いものです。

 

舗装された道を歩き続けるのは思うより大変なものです。
足の裏は痛くなるし、肉刺(まめ)も悪化してきます。

大日寺から一時間ほど手前の、国道沿いにお遍路休憩所がありました。
小屋の中の冷蔵庫に、冷えた甘夏があり感激です。

いただいた甘夏は甘く酸っぱく、これ以上にないお接待と感じました。
ちなみに、そのお遍路休憩所は無人でした。

 

お接待を受けたお礼に、納札(おさめふだ)を残し大日寺に向かいました。
今日は大日寺だけお参りして、名西旅館に宿泊です。

宿に到着したときは、雨が振り始めていました。
このとき台風が近づいていて、四国を縦断する予報が出ていました。

五日目 常楽寺から井戸寺

名西旅館を出たとき、雨はまだ小降りでした。
常楽寺、国分寺、観音寺、井戸寺と
お遍路しているうち、雨は本降りになってきました。

やはり台風の影響は出てしまいそうです。
鮎喰川超えて徳島市内に入り、徳島大学を左折もう徳島市内です。

 

街なかをただひたすら歩いていきます。
お遍路道を歩いているときと違い、すれ違う人と自然に挨拶もできませんでした。

やはり街中ともなると、挨拶にも緊張してしまい
気軽に挨拶できていたお遍路も、日常のこととはいかないようでした。

 

雨も激しく降るなか、
二軒屋駅前の、オリエンタルホテルに着きました。

六日目 台風

この日は台風が四国を通過するという予報が出ていました。
しかたなく、オリエンタルホテルに連泊です。

ホテルの窓から、雨の状態を眺め一日過ごしました。
雨も風もありましたが、今日も歩けたのではと少し後悔しました。

しかし足安めも必要と考え、無理やりに納得しました。

7日目 立江寺まで「ふれあいの里 さかもと」泊

台風が通り過ぎ晴天、きょうはかなり暑い一日になりそうです。
市街地を離れ交通量の多い国道を、南に向かい歩きはじめます。

今日の参拝は恩山寺、立江寺と札所二か所です。
納経をすませ今日の宿へ向かい、また暑さの中歩きはじめますます。

 

今日宿泊する宿は、お遍路のコースから少し離れたところにあります。
ネットで調べたとき、興味が湧いて泊まることにしたのです。

また近くの道の駅まで、送り迎えしてくれることも決め手になりました。
単調な国道を、まだかまだかと歩き続けやっと道の駅に。

道の駅「ひなの里かつうら」から、
電話を入れて、しばし東屋で迎えの車を待つことになります。

 

今日の宿は「ふれあいの里 さかもと」です。
廃校になった小学校を利用し、農業体験施設として生まれ変わりました。

なかなかユニークな施設で、人気のスポットのようです。

八日目 鶴林寺から平等寺

今日も遍路ころがしの焼山寺に負けず、かなりキツイ行程になりそうです。
「ふれあいの里 さかもと」から
道の駅まで送ってもらい、鶴林寺に向って山道を登っていきます。

鶴林寺に向う登山口の入り口で、みかんのお接待を受けました。
わざわざ遍路の登山者のため、いつも見送りしてくれているようでした。

 

鶴林寺で納経を済ませると、大龍寺へ向かいます。
大龍寺から平等寺に下っていくには、ロープウェーが有ります。

このことからも大龍寺は、かなりの山中にあると想像がつくと思います。
わたしは歩きなので、大龍寺で納経も早々に済ませました。

大龍寺からは、ロープウェーの脇にある道を下りはじめます。
下って行く途中、予定していたお遍路道からは外れてしまったみたいです。

 

そこは古道のようでしたが、どうにか下れそうです。
途中立て札があり、この道は午後二時以降立入禁止とありました。

ちょっと不安になりましたが、今更引き返せずそのまま歩いていきます。
台風の影響で道はかなり荒れていて、不安で仕方がありません。

それでも遍路道である目印があり、ここで間違いないと歩き続けました。
結局はじめに予定していた道より、
いくぶん平等寺に近い道に出ることが出来ました。

 

その後もお遍路道は、
台風の影響が出ていて、いたるところで難渋を強いられました。

それでも何とか平等寺で、納経を済ませることができました。

今日の宿は平等寺のすぐ隣、民宿山茶花です。

九日目 最終日、薬王寺へ

今日は徳島最後の札所、薬王寺に向かいます。
台風の影響がなければ、
一日ずれて薬王寺を納経したのち、鯖大師に行く予定でした。

今回の歩き遍路は、薬王寺がゴールとなってしまいました。
次回歩き遍路の出発は、薬王寺からとなります。

 

民宿山茶花を出発して、
国道を歩いたり、お遍路道をとひたすら歩いていきます。

山の中の道が多く、視界も開けず川沿いやら峠を黙々と歩き続けます。
しかしここに来て、はじめて視界が開けます。

お遍路に来てはじめて、目の前に海が広がってきます。
徳島に来て、最後の最後で海に出ました。

 

今まで山道や畑など内陸をずっと歩いて、はじめて目にする海です。
恥ずかしながらちょっと感動しまた。

一度海に出てしまうと、今度は海岸沿いをずっと歩きます。
山道に慣れた目には新鮮な景色でした。

ここまでの九日間歩いた、
お遍路の記憶を思い出し、少し感慨にふけってしまいました。

 

そして最後の札所、薬王寺に到着しました。

以上が徳島、阿波一国のお遍路記録になります。
季節によっては、遍路道のコンディションも変わってきます。
あくまでも歩き遍路に行く際の参考としてください。

徳島でのお遍路はこちらの記事が参考になります。

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