失敗談

体験談

お遍路で失敗した話、長い道中ではいろいろハプニングもあるもの。

こんにちは、このブログの管理人をしているユキオです。

徳島に引き続いて、高知のお寺も参拝できるようになりました。

徳島最後の札所から、高知はじめの札所まではただひたすら歩くだけです。

海沿いの国道を、およそ2日から3日かけて歩きます。

この間にももちろん、お遍路宿には宿泊します。

長いお遍路ですから時には、ハプニングや失敗もあります。

参考までにどんな出来事があったか記事にしてみました。

くれぐれもわたしと同じ過ち(?)にはご用心を・・・

目次

民宿うらしま

今日も次の宿まで重たい荷物を担がなくてもすみます。
実はここのお遍路宿までも、民宿徳増から荷物は運んでもれえました。

つまり民宿うらしまで、荷物の運搬のお接待を受けたわけです。
その上ここ”うらしま”でもまた、
次のお遍路宿まで、荷物を運んでもらえることになったのです。

それ以上に助かったのは、
荷物を入れる小さなのザックまで、おまけに用意してくれたことです。

荷物を運んでもらえても、
必要なものは自分で持っていないと、納経するときに困りますからね。

その時のわたしは、
小さなウエストポーチと、山谷袋だけしか持っていませんでした。

ですから小さなザックは、渡りに船で本当に助かりました。
歩きでお遍路に行くのでしたら、小さめのザックかナップザックは必要かもしれません。

わたしは必要性を実感したので、高知市内でひとつ買いました。
買ったザックは、それからのお遍路で随分と役に立ちました。

おかげさまで身軽なすがたのまま、今日も歩くことが出来ます。

いつものように7時には朝食を済ませます。
つぎの札所、神峯寺に向かって歩き始めました。

ところが昨日は、宿坊に止まらず引き返してきてしまいました。
そこで次の札所にいくため、
昨日歩いた山道を経由するか、遠回りでも海沿いの国道を行くか迷いました。

しかしあいにく、今日は一日中雨の予報です。
雨の中、知らない山道は危険が伴いそうです。
遠回りにはなりますが、海沿いに歩くことを選びました。

しかしかなりの雨です。
雨具のポンチョを着ていても、足元はかなり濡れてしまいます。
それでも重たいザックを、担がない歩けたのですから体は本当に楽でした。

雨のなか神峯寺に向かう

今日はほとんど海岸沿いを歩いています。
雨も小雨になったりして、上がるかと思いましたが結局一日中降り続きました。

小雨とはいえカメラを出すのは面倒です。
この日はあまり写真は撮ることはしませんでした。

ただひたすら雨の海岸沿いに、歩き続けるだけでした。
歩いてさえいれば、遠かった目的地も景色と同様にも近づいて来ます。

雨の中、神峯寺と宿泊する民宿との分岐点につきました。
今日も昨日同様に、山道を登って行き神峯寺で納経します。
そしてまた昨日と同じように、登った道を引き返してお遍路宿に戻って行きます。

神峯寺の標高は僅か400メーターほどです。
でも疲れた体で、今日最後とはいえ登りはこたえます。
しかし雨上がりの寺内は清々しく、静謐なたたずまいの中にありました。

今日のお遍路宿は唐浜(とうのはま)にあります。
県境で会った、若いお遍路さんにも聞いていたお遍路宿でした。

このお遍路宿は神峯寺のふもとにあます。
そこで参拝に向かうお遍路さんのために、荷物を預かってくれます。

幸いなことにわたしは、前の宿から荷物は運んでもらっていました。
一方顔見知りになっていた、
水戸からのお遍路さんは、このお遍路宿に預けて納経に向かったと聞きました。

ここでもまた、
水戸から来たお遍路さん(水戸さんとしておきます)と同宿になりました。

さすがにこの頃になると、水戸さんともだいぶ打ち解けてきました。
お互い最後の札所まで、行くことがわかっていました。

これから先のお遍路宿など、水戸さんとは色々と情報交換をしました。

水戸さんは2,3年前から歩き遍路の、
計画を立てて、たくさんの情報を収集してきたそうです。

一方のわたしは、
お遍路について、あまり詳しく調べることなく来てしまいました。

ですから途中で見聞してきた
史跡やお寺などは、まったく予備知識がありませんでした。
各地の由来などは、途中出会ったお遍路さん達から聞いて知りました。

民宿とうの浜

とうの浜は、かなり大きな施設でした。
もともとは何か別の用途で、造られ利用されていたのではないでしょうか。

民宿とうの浜にはお遍路さんのほか、ツーリングに来ていた人もいました。

それでも宿泊客は、5人ほどくらいです。
やはりこの季節になると、お客さんもぐっと減ってしまうのですね。

民宿とうの浜は、建物自体は
前からあったものを、民宿として最近始めたようでした。

確か昨年はお遍路宿としては、営業していなかったようです。
まだお遍路さんにも知られていため、あまり宿の情報はありませんでした。

しかし前泊した、民宿うらしまとはどこか関わりがあるようでした。
うらしまに宿泊した人は、民宿とうの浜では500円割引になりました。

逆にお遍路した場合は分かりません。
でも費用に余裕のないわたしには助かりました。

お遍路宿同士、どんな縁に繋がっているのかなかなか面白いものですね。

とんだハプニング

朝起きたら雨は上がり快晴でした、今日は幸先がいいようです。
すがすがしい一日の、始まりにふさわしい朝食でした。

ところで朝食の前ですが、何度も注意喚起されていたことがあります。
それは部屋のカギは、持ち帰らないようにということでした。

当然部屋のカギなど、持ち帰ることなどすることはないと思っていました。

そういえばお遍路に来て、
あまり部屋のカギなど、気にしていたことなどありませんでした。

今考えてもホテルのようなところ以外では、あまりカギを使った記憶がありません。
たまたまここ”民宿とうの浜”では、わたしもカギを使っていたようです。
そんなさ中に起きたハプニングでした。

歩きはじめてしばらくすると気持ちに何か引っかかるものがありました。
どうやら民宿とうの浜の、部屋のカギを持ってきてしまったようです。

あれほど何度も、言われていたことです。
うっかりとはいえ、申し訳ないことをしてしまいました。
すぐに宿に電話をかけ、カギは郵送することで承諾してもらいました。

しかしうっかり住所を聞きそびれてしまいました。
どうしようか迷いましたが、スマホで検索すれば良いことに気が付きました。
どうも焦っていると、頭も働いていないようでした。

封筒はコンビニで買いました。
切手も買おうと思ったのですが、郵送料金が心配で郵便局まで持ち越しました。

普通の封筒にカギを入れていたのですが料金が心配です。
やはり封筒の厚みが問題で、定形外郵便となっていました。

もしコンビニで出していたら不足料金を、宿で払うことになってしまいます。

カギを持ってきてしまった上に、不足分まで払わせたら大変です。
お遍路さんとして、汚点を残す結果になってしまいます。

不思議なお遍路小屋

海沿いを歩く国道は、交通量も多く車の流れもかなりあります。
たまに国道から分かれ、お遍路道を歩いたりします。

海沿いの道を歩いていると、ついついと景色に見とれ立ち止まってしまいます。
一日中景色を眺めていても飽きません。

途中道の駅があり、しばらくそこで休憩することにします。
シーズンオフの今は、立ち寄る人などほとんどいませんでした。

ここは道の駅大山でした。
防波堤の中の景色が美しく、今でも印象に残っています。

歩き遍路道を歩いていると、突然古い町並みに変わったりします。
なぜか郷愁を覚える景色多いように感じます。
こればかりは年代によって、感じ方には差があると思います。

途中、くろしお鉄道の球場前駅にきれいな公園がありました。
休憩所で休憩していましたが歩きはじめていた時からは気温もかなり寒くなって来ました。

ベンチに座っていると日差しがあっても風の冷たさを感じます。
しばらく休憩して、また海沿いの道を歩くことになりました。

途中、土佐くろしお鉄道に沿って歩くことになります。

しばらく歩いているうちに、なんとも不思議なお遍路小屋があります。
小屋の中にはお遍路さんの姿はありません。

でもお遍路さんの代わりに、たくさんの人形達椅子に腰掛けて休んでいます。
本当に不思議な光景でした。

土佐鉄道の高架の下には、歩き遍路さんのための善根宿がありす。

ここが県境であった、お遍路さんに紹介していただいた善根宿です。
季節外れのせいか善根宿は閉鎖され、お遍路さんの姿は見えませんでした。

善根宿のご主人の電話番号は聞いていました。
宿泊するのなら、電話をするように言われていたのです。

ここのご主人はボランティアで、歩き遍路さんのお世話を自費でしているようでした。

これひとつをとってみても、遍路さんは
目には見えない、たくさんのご縁に支えられていることが分かります。

そうこうするうちにも、水戸さんとは追いつ追い越されして歩いていました。
夕方近くになると、わたしが宿泊する宿との分岐点につきました。

顔見知りになった水戸さんは、もう少し先まで足を伸ばすそうでした。
いくら顔見知りになったとはいえお遍路は一人で歩いています。

それぞれのペースがあるので同じお遍路宿に泊まることはそれほど多くはありません。
また同じ宿に泊まっても日にちが前後することがあります。

そんなお遍路さんの消息も、宿にあるみんなで閲覧するノートで知ることになります。

またどこか出会えるか分かりませんが、
この分岐で、水戸さんとまた再会できることを信じて別れました。

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