こんにちはこのブログの管理人のユキオです。
この記事は四国遍路を再開して2日目からの記録になります。
歩き遍路では徳島から
高知にかけて、しばらくは札所もなくひたすら歩くだけです。
単調なお遍路道が続き、次の札所までは本当に修行の旅です。
お四国を歩いていて気づいたことや困ったこと、
またこうすれば良かったなどいった反省点。
あとは個人的な感想の記録です。
あなたのお遍路の参考にいてください。
目次
鯖大師では貴重な体験を
お遍路再開後はじめての宿は、鯖大師の宿坊でした。
どこの宿坊でも夕食前には、お勤めがあるのが普通です。
わたしはいままで、宿坊に泊まった経験はあまりありません。
しかし鯖大師のお勤めは、迫力があり圧倒されました。
宿泊者は4名だけでしたが、勤行の最中に護摩を焚いてくれました。
その炎の迫力は凄まじいものでした。
こんな貴重な体験でき鯖大師に宿泊したことは幸いでした。
何の予備知識もなく宿泊したので、はじめはびっくりしました。
鯖大師では宿泊者があると、護摩炊きはしてくれるようでした。
さすがにお遍路も2ヶ月ぶりになると、ふたたび足の痛みに耐える毎日になります。
足の肉刺(まめ)もまた復活し、歩くとやはり痛み場ぶり返してきました。
しかし歩いていくうちには、肉刺も固くなり痛みは感じなくなるはずです。
それまでしばらくの辛抱、1週間もしないうちには気にもならなくなります。
お遍路の靴についてひとこと
わたしはお遍路に来る前まで、歩くのには
ジョギングシューズのようなものが、軽くていいのではと考えていました。
ところが徳島を歩いてみて、
お遍路にはジョギングシューズは、適さないのではと思うようになったのです。
歩き遍路が通る道は、確かに国道のような舗装道路の割合は大きいといえます。
それだけなら、ジョギングシューズでも十分です。
ところが遍路道は、登山道のような山中の道もかなりあります。
そこで足拵えにはしっかりした靴が必要です。
まして歩き遍路は、重い荷物を背負って、
山道を歩いていくので、ジョギングシューズは不向きです。
わたしのおすすめは、トレッキングシューズです。
まして雨に降られてしまうと、
足元がぐしょぐしょ、足への負担はかなりなものになります。
季節にもよると思いますが、四国は結構雨の日が多かったように感じました。
できれば雨水が染み込まないような、ゴアテックスの靴がおすすめです。
もちろんゴアテックスの靴でも、大雨の日はくつの中は濡れてしまいます。
宿についたら、くつの中に新聞紙でも詰めて翌日に備えましょう。
雨の日にはほとんどの遍路宿で、新聞紙は用意してくれています。
お遍路靴についてはこちらに詳しい記事があります。
一日歩き続けても、まだここは徳島県
きょうは平坦な道をただ、次の宿に向かって歩くだけなので気分的にも楽です。
天気もよく気分的にも、気持ちの良い出だしです。
お遍路にはおなじみの、
国道55号線をしばらく歩くと、海沿いに出る遍路道にと分かれます。
ところで歩き遍路は、
地図ばかりではなく、遍路の目印を頼りに歩きます。
お遍路道を歩いていると、たいてい大きな分かれ道には目印があります。
目印が次の札所まで、迷うことの無いよう導いてくれます。
目印は電柱やガードレールといった、
恒久的に存在するような建造物に貼られています。
歩き遍路でまわる場合は、周囲に気を配って歩きましょう。
一本道のときは、それほど気を配らなくても大丈夫です。
ただし分かれ道の場合、
道の先に目印があるか、確認しながら進んだほうが安心です。
私の場合目印を見失い、何度も引き返したことがありました。
四国では、お遍路さんにみな一様に親切です。
おかしいと感じたら、
少し戻っても、確認するか人がいたら聞いてみましょう。
遍路道に入ると海岸沿いの道に出ました。
太平洋から昇った朝日はまだ、海面すれすれでなんともさわやかな朝でした。
美しい景色に立ち止まって眺めていると、
水戸から来たというお遍路さんが追いついてきました。
昨日会ったばかりのお遍路さんでしたが、お遍路同士すぐに打ち解け合いました。
普段の旅行とは違い、仲間意識も強く感じるようです。
わたしがカメラで自撮りしていると、
声をかけてくれ、海をバックに一枚写してくれました。
歩き遍路は、歩く速度がたいして変わらないので、
同じ顔ぶれの人とよく一緒になります。
わたしは普段人見知りする方ですが、ここでは知らない人ともけっこう話せます。
お四国がそんな気分にさせてくれるのでしょうか。
しかし歩き遍路は、あまり連れだって歩く人は少ないようです。
もっとも同行二人です、当然お大師様とは連れ立って歩いています。
お遍路の情報はお遍路さんに聞くのが一番
今日も早朝から歩きはじめます。
何もなければ歩き遍路は、朝7時ごろに出発します。
歩いている途中、旧土佐街道の表示を見てお遍路道と思い入り込みました。
ところが、道は崩れていて先が消失。
結局国道にもどることになりました。
たぶんお遍路道のワッペンや、目印などは貼られていなかったのでしょう。
地図も確認しなかったのと、目配りや配慮が足らないで招いた事態でした。
歩き遍路は一人のことが多いので、確認目配りは大切ですね。
13時半頃徳島県と別れ、ついに高知県に入りました。
県境で、逆打ちのお遍路さんと出会いました。
まだ若い、千葉から来たというお遍路さんでした。
話を聞くと、一年の大半は四国にいて歩いているようでした。
彼も、お四国に魅せられた一人なのでしょう。
さすがにお遍路のベテラン(?)、情報はたくさん持っていました。
わたしはやっと高知県に入ったばかり。
彼から仕入れた情報は、これから先のお遍路には貴重なものです。
遍路地図に仕入れた情報を書きこみました。
これから行く先々の遍路情報、特に宿泊施設の情報は何より役立ちました。
わたしはほとんどが、お遍路宿などの宿泊施設を利用します。
しかし善根宿の情報など、万が一のためコピーをもらいました。
彼もお遍路のボランティアとして、
各地で色々情報を収集しながら歩いているそうです。
これから向かう先にある、おすすめの善根宿も紹介してくれました。
いざというときのために、もちろん遍路地図には書き込みました。
名残り惜しくはありましたが、
彼と分かれ、今日の宿大和旅館にに向かいました。
別れ際に彼を見送りましたが、後ろ姿が本当に印象的でした。
飄々とした彼の後ろ姿は、
これから待っているわたしのお遍路へ、勇気をもらったように感じました。
お遍路宿の予約に、時にはつまづくことが
3日目の朝は、早めに宿をでました。
宿の近くに、種田山頭火の記念碑があり海水浴場になっています。
景色を眺めていると観光客に声をかけられました。
朝早くお遍路がいたので、夜通し歩いていたのと勘違いされたようでした。
お遍路さんは知らない人から見れば、ストイックに映るのでしょうね。
今日も晴れていて気持ちがいい朝です。
室戸岬に向かい、海岸沿いの道をひたすら歩いて行くだけ。
至るところ、写真を撮るには絶好のスポットが続きます。
あまり良い景色が続くため、逆に撮影のチャンスを逃してしまいました。
デジカメだから何枚でも撮ってればと、今になって反省しています。
今日は歩いていてお遍路さんを4,5人見かけました。
9月に歩いた時と比べれば、随分と寂しい限りです。
今は11月とはいえ、歩いているとかなり暑さを感じます。
やはり水分が欲しくなります。
その点国道沿いには、いくらでも自販機があるので安心です。
昼食は国道から少し奥にある佛海庵でとりました。
駐車場の横に簡易トイレがあり、ちょっとした休憩ポイントです。
鯖大師で同宿した、関西から来た女性のお遍路さんと再会しました。
しかしここであったのが最後でした、高知あたりで打ち切ったのかもしれません。
鯖大師で一緒だった大阪の男性も、何かの事情で打ち切ったと聞きました。
なかなか最後まで歩き通すのは大変そうですね。
わたしにしたところで、他人事ではありません。
腰に爆弾を抱えているので、不安は常にあります。
またお遍路に出る前は、胃痛に悩まされていました。
しかしどういうわけか今、胃痛はピッタリと治まっています。
何か不思議な力で、守られている気持ちになりますね。
天気もよくのどかに太平洋を眺めながら歩いていると、
鯨の潮吹きが、見えるのではないかと思えます。
それほど海は広く、地球の丸みを感じさせてくれます。
こんなに近くに鯨が現れるはずはありません。
しかし鯨の姿が見えそうな気がして、仕方がありませんでした。
もちろん鯨の姿は、一度も見ることはありませんでした。
民宿徳増はそんな海が一望できるところにあります。
眺望に最高にロケーションです。
到着してから夕食前に、明日泊まる宿の予約をしました。
予定では、金剛頂寺の宿坊に泊まるつもりでした。
電話をしたところ担当者が不在。
翌朝に電話を入れてほしいと言われてしまいました。
ですが宿の手配は、今日中にしておきたいものです。
仕方なく、金剛頂寺のふもとの民宿を予約しました。
おそらく宿坊は、翌朝でも予約はできたはずです。
わたしの取り越し苦労で、民宿に決めてしまいました。
お遍路宿のでときには、つまづくこともあります。
それでも予約の電話を入れて、不在のこともたまにあります。
多くは転送電話でつながることが多いのですが、
そのときはつながらず、別の宿の手配を考えていました。
そのとき不在だった宿のほうからわたしのスマホに連絡がありました。
たまたま電話番号が残っていたようです。
結局予定のお遍路宿の予約はとることが出来ました。
予約の電話をするのなら朝方か、夕方以降がいいようです。
それ以外の時間帯には、用事のために不在ということもあります。
規模の小さな宿は少人数で運営しています。
まして一人でやりくりしている宿もあります。
そんな事情も分からずに連絡すると、宿の予約につまづくことも。
いよいよ明日は、
土佐はじめての札所、最御崎寺に向かいます。